(ブランドとUSPの関係)
お客様が宿を選ぶとき、「料金」や「立地」だけで決めているわけではありません。
実は、多くのお客様は“この宿には安心して泊まれる”“人柄がよさそう”といった「印象」で選んでいます。
その印象こそが、ブランドの力です。

ブランドとは「信頼と共感」の積み重ね
宿のブランドというと「高級ホテル」や「有名旅館」を思い浮かべがちですが、
本来のブランドとは「お客様がその宿に感じる信頼や共感のこと」。
たとえば、「女将さんの笑顔に癒やされる宿」「地元食材の朝ごはんが楽しみな宿」。
こうした印象が積み重なることで、宿のブランドは自然に育っていきます。
USP(あなたの宿だけの強み)を見つけよう
宿のブランドを育てるには、まずUSP(Unique Selling Proposition)=あなたの宿ならではの強みをはっきりさせることが大切です。
それは「お風呂が広い」「料理が豪華」といった物理的な特徴ではなく、
「家族で営む温かいもてなし」や「地元食材を使った心づくしの料理」など、心の通う価値です。
お客様の口コミやレビューの中に“自分の強み”が隠れていることもあります。

伝え方をそろえると“信頼”が生まれる
せっかくの強みも、伝え方がバラバラでは広告の効果が望めません。
看板、チラシ、ホームページ、SNS――
それぞれの言葉や写真のトーンをそろえることで、宿の“らしさ”がより鮮明に伝わります。
たとえば、「静かな時間を楽しむ大人の宿」というテーマなら、
落ち着いた色合いの写真や、穏やかな文章で統一することがポイントになります。
今日からできる宿のブランドづくり3ステップ
- 強みを整理する(お客様の声から見つける)
- 言葉で表す(キャッチコピーや紹介文にまとめる)
- 発信で一貫させる(写真・SNS・接客のトーンを合わせる)
難しいことをする必要はありません。
お客様が「また来たい」と思う理由を、自分たちの言葉で表現していくことが、
小さな宿のブランドづくりの第一歩です。

“らしさ”を磨いてファンを増やそう
大手のホテルには真似できない、「人の温かみ」や「手づくり感」。
それこそが、小さな宿の最大のブランド資産です。
“うちの宿らしさ”を丁寧に育てていくことで、
お客様の記憶に残り、口コミやリピートへとつながっていきます。
今日から、まずは一言。
「うちの宿の魅力って何だろう?」――
その問いかけが、宿のブランドづくりの出発点です。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
日々のおもてなし、本当にご苦労さまです。
どうぞご自愛のうえ、これからも素敵なお宿づくりを続けてください。
皆さまの宿が、たくさんの笑顔と再会に満ちた「千客万来のお宿」になりますように

