こんにちは。販促コンサルタントのRyoukanです。
戦略を練り、ネーミングを決めたら、次はいよいよ「販促ツール=チラシやPOP」の作成です。多くのオーナーさんがここで「センスがないから」「時間がかかるから」と足踏みしてしまいます。
しかし、スモールビジネスの販促に、芸術的なセンスは不要。必要なのは、企画の狙いを視覚的に「理解させる」スピードとロジック。デザインは販促企画の内容を瞬時に理解してもらうための案内地図なんです。
デザインの役割は「視線の誘導」
デザインで最も重要なことは「お客様の目がどう動くか」の計画です。一般的に人間の視線は、紙面の上で「Z」の文字を描くように動くといわれています(Zの法則ー横書きの場合)。
ゼットの法則とは、チラシに注目させるフック(キャッチコピーやキービジュアル)を入り口に、注目→興味→関心という流れをZ目線で誘導して、最後の問い合わせや購入決定という出口に着地させるというレイアウトのことです。
例えば、前回お話しした「3段構え(C:特上、A:定番、B:据置)」の戦略を、お客様の脳にストレスなく叩き込むための配置を考えてみましょう。
●左上(最初に見る場所)
ここに「特上(C料金)」を配置します。「八戸尽くし」という強力な名詞と、一番豪華な写真を載せます。これがアンカー(基準点)になります。
●中央(一番目立つ場所)
ここに、私たちが一番売りたい「定番(A料金)」を配置します。
●右下(最後に見る場所)
ここに「据置(B料金)」を控えめに配置します。
この配置を守るだけで、お客様は「一番上が豪華で、真ん中が標準、下がリーズナブル」という構造を一瞬で理解します。理解が早いということは、「迷いなく選べる」ということです。

「即席デザイン」の3つのテクニック
また、私が「マーケティングからデザインまでを瞬時に」完結させるために守ってきた、変わらない方法論があります。
「余白」を恐れないこと
情報を詰め込みすぎると、何が重要か分からなくなります。売りたい商品を大きく扱うだけでなく、その商品の周りにはあえて「余白」を作り、視線を集中させます。
2、写真は「事実」を語らせる
綺麗なだけのイメージ写真ではなく、実際に提供する商品の写真=「八戸尽くし」のボリュームが伝わる、嘘のない写真を使います。
3、書体(フォント)で「温度」を伝える
「特上」には力強い筆文字系か太めのゴシック体、「据置」には誠実な明朝体など、文字や色彩で企画の狙いや商品の価値を伝える工夫をします。

綺麗なデザインが売れるとは限らない
販促の現場でよくある悲劇は、広告代理店に高い金を払って作った「綺麗なチラシ」が、さっぱり反応がなかったというケースです。なぜか?それは、そこに「経営者の意図(シーズ)」と「顧客の悩み(ニーズ)」が、意図した通りに反映されていないからです。
私の作る即席ツールは、もしかしたらプロのデザイナーから見れば「粗い」かもしれません。しかし、現場で「今、この瞬間の客」を動かす力はどこにも負けません。なぜなら、「なぜこの価格なのか」「なぜこれがお勧めなのか」という販促の真の狙いが、デザインの骨組みになっているからです。
戦略が脳内で組み上がっていれば、Canvaなどのツールを使っても、手書きのPOPでも、短時間で「売れるツール」は作れます。
迷いは購買の拒絶
お客様がメニュー表を見て「うーん」と悩んでいる時間は、購入を検討している時間ではなく、「選ぶのが面倒になっている時間」です。その時間をゼロにするのが、即席デザイン術です。
さて、戦略・ネーミング・デザインと揃いました。最後はこれらをどう運用し、継続的な「繁盛」に繋げていくか。
最終回は、経営者の覚悟を数字に変える「販促の総仕上げ」についてお話しします。
【今回の販促の格言】
「デザインは『飾る』ためのものではなく、お客様を『迷わせない』ための地図である」
