前回は、5月下旬から6月の閑散期を埋めるための企業研修の「受け入れ体制」についてお伝えしました。
今回は、作った研修パッケージをどうやって売っていくか。「集客のターゲット設定」と「心に刺さる伝え方」について解説します。

狙うべきは「近隣の成長企業」
自館から車で1時間前後の圏内にある、従業員数10名〜50名規模の「地元企業」や「成長中のベンチャー企業」をターゲットにしましょう。
社長の顔が見える企業
意思決定が早く、「たまには外でじっくり話そう」という社長の一言で決まります。
定期的な採用をしている企業
新人フォローやリーダー研修のニーズが常にあります。

「どこ」に情報を届けるか?
小規模な宿であれば、多額の広告費は不要です。以下の3つのルートを試してみてください。専門の営業スタッフがいる場合は、広告の後で直接訪問すると受注の確率はさらにアップします。
既存の法人顧客へのDM
過去に領収書を法人名で切ったお客様のリストはありませんか?「実は法人様向けの特別な合宿プランを作りました」とご案内するだけで、受注確率はぐっと高まります。
SNS(Facebook/LinkedIn)
経営者層が多く利用するSNSで、「雨の日の旅館は、実は一年で最も思考が捗る場所です」といった切り口で発信します。
地元商工会議所や若手経営者の集まり
地域のコミュニティで「研修にも使える宿」としての認知を広めます。

担当者の背中を押す「キラーフレーズ」
企業の担当者は「なぜ今、そこに行く必要があるのか?」という理由を求めています。ブログやチラシで使うべきは、こんな言葉です。
「オフィスでは出ないアイデアが、湯上がりの15分で生まれる」
「会議室代・昼食代・宿泊代すべて込み。社内調整が楽なワンプライス設定」
「貸切(あるいは少人数限定)だから、社外秘の議論も安心」
最後に必要なのは「予約のハードル」を下げること
企業側は「旅館で研修なんてできるの?」という不安を抱えています。その不安を打ち消す一工夫を。
「下見・内覧」の積極的な受け入れ: コーヒーを一杯サービスして、実際に会議スペースを見てもらうだけで成約率は跳ね上がります。
当日のレイアウト図を提示: 「スクール形式なら〇名、コの字なら〇名」といった図面をPDF1枚で送れるようにしておきましょう。

まとめ 閑散期を「新しい絆」を作る季節に
6月の静かな旅館は、企業にとって「最高の戦略室」になります。
「安く売って部屋を埋める」のではなく、「宿の価値を再定義して、新しい顧客層(BtoB)に届ける」。
この5月〜6月の取り組みがうまくいけば、それは一過性の対策ではなく、毎年安定して平日の予約を運んでくれる営業の「第2の柱」に育つはずです。
さあ、まずは近くの企業のHPを覗いて、最近の新入社員の様子を確認するところから始めてみませんか?

最後までお読みくださり、ありがとうございました。
日々のおもてなし、本当にご苦労さまです。
あなたの宿が、たくさんの出会いと再会に満ちた「千客万来のお宿」になりますように。
どうぞご自愛のうえ、これからも素敵なお宿づくりを続けてください。
