ゴールンウィークの喧騒が去り、ふとカレンダーを見れば、祝日のない6月が目前に迫っています。「梅雨の季節だし、集客は難しいかな……」と諦めるのはまだ早いです。
一般の観光客が動かないこの時期、実は「企業の合宿・研修需要」という宝の山が眠っています。
今回は、閑散期を「稼働の柱」に変える、宿泊付き企業研修(オフサイトミーティング)の受け入れ体制についてお伝えします。
なぜ「5月下旬〜6月」に企業研修なのか?
4月に入社した新人が現場に出始め、少し疲れや悩みが見え隠れするのがこの時期。企業側には「一度立ち止まって、チームの結束を固めたい」というニーズが確実に存在します。
観光客が少ないこの時期は、旅館にとっては「静かな環境」という、ビジネスにおいて最大の武器を提供できる絶好のチャンスなのです。

「会議室」の概念をアップデートする
小規模な宿に立派なコンベンションホールは不要です。むしろ、旅館ならではの「非日常感」を会議に組み込みましょう。
宴会場をワークスペースへ
洋室がない場合は 畳に座卓のままでも、座椅子を長時間疲れないタイプに変えるだけで「合宿感」が出ます。
ロビーやテラスの開放
煮詰まった時に、景色を見ながらコーヒーを飲めるスペースがあるだけで、企業側の評価は爆上がりします。
Wi-Fi環境の再点検
これだけは妥協できません。全館、特に会議スペースでの速度は「当たり前」の基準として担保してください。

研修の質を上げる「旅館ならでは」のサービス
ビジネスホテルにはできない、旅館だからこそ提供できる価値をパッケージ化します。
昼食の提供
外に食べに行かせるのではなく、宿で「地元の食材を使ったパワーランチ」を用意しましょう。移動時間の短縮は、タイトな研修スケジュールを助けます。
夜の「本音トーク」を演出
夕食後の二次会用として、囲炉裏端やサロンを深夜まで開放する、あるいは「夜食セット」を客室に届けるなどの工夫は、チームビルディングに大きく寄与します。
「整う」時間の提案
「朝食前に温泉でリフレッシュしてから2日目の議論へ」といった、旅館特有のタイムスケジュールをこちらから提案してあげるのです。

「平日を埋める」ための価格設計
企業研修の多くは平日に行われます。土日の高単価なレジャー客を追う必要はありません。
「平日の空室を、食事代と会議室使用料込みで〇〇円」という、企業担当者が稟議を通しやすい、明快なパック料金を作ることが最初の一歩です。
次回のブログでは、このパッケージをどうやって企業の担当者に届け、予約に繋げるか――「集客活動編」をお届けします。
まずは館内を見渡し、「ここでミーティングをしたら、どんな良いアイデアが出るだろうか?」と、ビジネスマンの視点で自宿を眺めてみてください。
次回予告:第2回「集客活動編」
◦企業の「どこ」にアプローチすればいいのか?
◦刺さるキャッチコピーと販促ツールの作り方
◦リピートを生む「事後のフォロー」

最後までお読みくださり、ありがとうございました。
日々のおもてなし、本当にご苦労さまです。
あなたの宿が、たくさんの出会いと再会に満ちた「千客万来のお宿」になりますように。
どうぞご自愛のうえ、これからも素敵なお宿づくりを続けてください。
