「今だけ」の一皿が、お客様をもう一度呼びたくなる理由
「夏休みだから宿泊客は多い。」
そう考えて、レストランのメニューは春から変わっていない……。
そんな宿も少なくありません。
もちろん、グランドメニューは安定した人気商品です。
しかし、お客様にとっては「いつ来ても同じ」という印象になりがちです。
そこでおすすめしたいのが、期間限定のオプションメニューです。
飲食店では当たり前の手法ですが、ホテルや旅館では意外と活用されていません。
「今しか食べられない」
「今年も始まったんだ」
そんな季節感のある料理は、お客様の満足度を高め、リピーターづくりにも大きな力を発揮します。
夏だからこそ楽しめる限定メニュー
夏は食欲が落ちやすい季節です。
だからこそ、「食べたい」と思わせるメニューづくりが重要になります。
例えば…
夏のカレー祭り

暑い日に汗をかきながら食べるスパイス料理は人気があります。
●夏野菜カレー
●シーフードカレー
●焼きチーズカレー
●カツカレー
●グリーンカレー
数種類を期間限定で提供すれば、小さなイベントにもなります。
「今日はどれにしよう?」
そんな楽しみが生まれます。
冷たい麺フェア

暑い日は、さっぱりした麺料理も人気です。
例えば、
●冷やし中華
●冷やし担々麺
●盛岡冷麺
●稲庭うどん
●茶そば
●冷製パスタ
地域色を取り入れると、旅行気分もさらに高まります。
土用の丑の日は鰻フェア

夏バテ防止といえば、やはり鰻です。
宿泊プランに追加できる
●うな丼
●鰻重
●鰻定食
●ミニうな丼セット
などを用意すれば、追加注文につながる可能性があります。
「今日は土用の丑の日なのでご用意しています。」
スタッフのひと言だけでも注文率は変わります。
今年は9月も「夏メニュー」が活躍する
私が住む北東北では、以前はお盆を過ぎると朝晩が涼しくなり、虫の声が聞こえ始めました。
「夏も終わりだなぁ」
そんな季節の移ろいを感じる頃でした。
ところが近年は違います。
9月になっても30℃を超える日が珍しくありません。
全国でも猛暑日が続き、「秋なのに夏」という日が増えています。
だからこそ、
「8月まで」という固定観念は捨ててもよいでしょう。
冷たい麺やスタミナ料理は、9月いっぱいまで販売しても十分に需要があります。
気候に合わせて販売期間を柔軟に見直すことも、これからの販促では重要になってきます。
夏バテ防止メニューも人気

暑さが続くと、お客様は「元気になる料理」を求めます。
例えば、
●ガーリックポークステーキ
●牛カルビ定食
●豚キムチ定食
●生姜焼き定食
●スタミナ焼肉丼
●唐揚げ南蛮定食
●ホルモン炒め
●ガーリックライス
●にんにく味噌焼き
さらに、
●地元ブランド牛
●地元ブランド豚
●地元産野菜
を組み合わせれば、その土地ならではの魅力も演出できます。
旅行では「その土地でしか食べられない一品」が、お客様の思い出になります。
オプション販売で客単価アップ
限定メニューは売上アップにも効果があります。
例えば、
夕食膳に
「+1,500円でうな丼を追加できます。」
あるいは、
「+800円で冷たいデザートセット付き」
という提案だけでも、追加注文は期待できます。
◉予約時だけでなく、
◉チェックイン時
◉レストラン入口
◉テーブルPOP
◉客室案内
◉館内ポスター
など、複数の場所で案内することがポイントです。
お客様が何度も目にすることで、「せっかくだから頼んでみよう」という気持ちが生まれます。
スタッフの一言が一番の販促

どんなに素敵なPOPを作っても、
最後の決め手はスタッフの笑顔です。
例えば、
・「本日から夏限定メニューをご用意しております。」
・「料理長おすすめの冷製パスタが人気ですよ。」
・「今年は9月まで販売予定です。」
たった一言でも、お客様の反応は変わります。
売り込みではなく、おすすめを伝える感覚で十分です。
「今だけ」が宿の価値になる
宿泊施設は「泊まる場所」であると同時に、「食を楽しむ場所」でもあります。
だからこそ、季節ごとの小さな変化が、お客様の満足度を大きく左右します。
グランドメニューはそのままでも構いません。
そこへ期間限定の一皿を添えるだけで、レストランはぐっと魅力的になります。
「今回はカレー祭りだったから、次は秋の味覚フェアも楽しみ。」
そんな期待感が生まれれば、リピーターづくりにもつながります。
季節を味わう楽しさを、お客様へ届けること。
それこそが、宿ならではのおもてなしではないでしょうか。
